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なんとか無事に卒業が確定したので投稿します。
発表日は同期二人との京都旅行の最終日だったのですが、
あまりに恐ろしくて前日は全く眠れませんでした。
三人とも卒業確定したので心置きなく京都を満喫して帰ってきました。本当に良かったです…。
今回はアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」について少し書こうと思います。
大学生活最後に書いたレポート(1.2万字の大物でした)が「ゲゲゲの鬼太郎」についてだったので、
レポート作成時に観た話を軽く紹介します。
一応アニメシリーズを1〜6期まで簡単にさらったのですが、
さすがに長寿アニメということもあって、各期それぞれに顕著な特徴や力の注ぎどころがあり、
とても重厚な作品でした。
人間と妖怪との関係性もシリーズごとに異なっていて、
共存・融和を図っているものもあれば、
あくまで別個の存在としてややドライに描かれているものもあり、
時代背景との関わりも感じずにはいられませんでした。
レポートでは、
・各シリーズに特徴的な回を取り上げて検証
・シリーズを通じてリメイクされている回を並べて検証
という2つのアプローチ法をとりました。
前者では、主に社会情勢を反映した話や人間と妖怪との関係性を示す話を取り上げて解説しました。
環境破壊に対する警鐘、忠告のような話が多かったように思います。
後者では、「幽霊電車」の回を1.3.4.5.6期のもの(2期は1期の続編という位置付けなので無し)をそれぞれ見比べて、演出や取り扱われているテーマについて検証しました。
この回、だいたいどのシリーズでも有名な恐怖回になるのですが、3期は出てくる妖怪が可愛くて幾分コミカルなので観やすいです。オススメです。
前者の方で印象に残ったのは3期の作品群と5期のメイド喫茶の回でしょうか。
3期は鬼太郎シリーズにおける「テコ入れ期」という立ち位置だと個人的に思っています。
というのも、このシリーズで初めてレギュラーメンバーに人間の女の子が加わって、ネコ娘との三角関係が成立したり、
他の妖怪たちも人間と恋をしたり、はたまた妖怪同士で好き合ったりと、
とにかくラブコメ要素の強い回が多いのです。
砂かけ婆と子泣き爺との(誰得な)恋愛回もある上に、
あのぬりかべまで人間の幼女(!)と恋愛するのですからビックリです。
3期は恐怖要素が薄いのでオススメです。(最終回でかなり精神やられますが…)
5期はちょうど私の世代ど真ん中なので、高山みなみさんの声がすごく馴染みます。
メイド喫茶の回は、もちろん原作にはないお話で、一見するとふざけた回に見えるかもしれませんが、
とてもよく作り込まれた回だったと思います。大まかな筋としては、
「行った人が帰ってこなくなるメイド喫茶」という噂を聞きつけた鬼太郎が調査すると、その店のメイドたちは「古椿(ふるつばき)」という霊木が、養分となる男たちを呼び寄せるために作り出した花の化身だった、
というお話です。
この「古椿」という妖怪は江戸時代から存在している由緒ある化け物で、
300年以上の時を経て現代との融合を通じて日の目を浴びていると考えると、鬼太郎シリーズの意義は大きいと感じます。
次に「幽霊電車」の回についてです。個人的にはこちらを検証する作業の方が楽しかったです。
ネコ娘の美人化や鬼太郎のイケメンパパなどで何かと有名な最新シリーズの6期も例に漏れず、
かなり早い段階でこの「幽霊電車」の回をリメイクしていました。
そして内容がまたすごい。
ネタバレは避けますが、5期までに用いられた演出方法の全てを網羅した上に、
ネットによるいじめ、ブラック企業、パワハラに対する批判を盛り込んだ超意欲作でした。
結末もどんでん返しに次ぐどんでん返しの贅沢すぎる回、是非観てほしいです。
テーマ盛り込みすぎでは?と思う部分もありますが…
「幽霊電車」の回はシリーズを追うごとに恐ろしさが増しているような気がします。
5期からは「登場人物の一人が実はもう死んでいた」というトリッキーな設定が使われるようになり、ミステリー要素が更に追加されました。
どちらのアプローチで見ても、前シリーズを下敷きにした新たな回やリメイク法を発見することができ、
アニメの製作陣たちの
「前シリーズを超えてやる!」
という強い意志を感じました。
そのおかげもあってか、どの期も見応えがあってとても良い作品だと思います。
ただただ「ゲゲゲの鬼太郎」をゴリ押ししただけになってしまいましたが、まあしょうがないかな…
それではまた次の更新で!
おわり